BAC「椿姫」!(仮題)あらすじ

 

そもそもデュマが小説を書き始めたのは、父に自分たちを認めてもらうためだった。彼と同じ小説家として世に出れば、あるいはこの小説に目を通してくれたなら、きっと彼女のことも愛してくれるはずーー

あまりにも高名な父の、数多くの子供のひとりでしかなかったデュマは、自分と娼婦であった恋人との現実世界を「椿姫」として書き綴る。

 

青年アルマンは、椿姫マルグリットに恋をした。彼女は町一番の娼婦で大金持ちのパトロンたちにいつも囲まれていた。やがて彼は彼女が不治の病であり、それによりきらびやかな人生を過ごしていることを知る。

いつも不安を払拭しなければならなかったマルグリット。それはパトロンたちにとって、やがて潰える大変貴重な、それでいて後腐れのない共有の所有物だった。

マルグリットの、数少ない友達のひとりであるプリュダンスは憂いていた。自らパトロンを手放し、アルマンだけを愛する彼女の生活が、瞬く間に立ち行かなることは明らかだったからだ。

そしてアルマンの家系にとっても、それは決して許されることではなかった。

 

ある日、アルマンが帰宅するとマルグリットは立ち去っていた、けっして理由も言わずに。マルグリットはたしかに生活が困窮していて、そのうえパトロンたちを失ったマルグリットに、町の金貸しは容赦なく金を取り立てていた。結果、彼女は元の生活に還っていったのだ。

 

裏切られたアルマンは、部屋にあったパーティの招待状を見つけ出し復讐に向かう……!