主宰の渡部は俳優座養成所を出て、すぐに映像系の事務所に入りました。

仕事として舞台で活動するのは、難しいと感じていたからです。そしておそらくそれは間違いではありませんでした。これは舞台と映像の俳優のどちらが優れている、という問題でなく単にマーケットの大きさの問題です。

それなら、なぜまた舞台に戻ってきたのか。

ぼくはLIVEが好きです。とくに100名~規模の。スクリーンごしでなく実際にそのひとがいる。いる、確実に。映像では隠せる何かが、すべて明らかになります。

そう、ひとがひとを好きになったり、そうでなかったり。そうした人間特有の不思議な感覚が、本能を総動員してじかに感じられるのがLIVEです。ごまかしはききません。

そして、それはとても贅沢だと思うのです。

実際映画で活躍していても舞台活動に憧れをもつ俳優は大勢います。僕たちも観てすげえっ、って言って欲しいし、本当にそう感じて幸せになって欲しいのです。

そしてそれが僕たちのパワーの源になります。それにきっとステージでしか味わえないものもたくさんあると思うのです。